取得者急増!今注目の小型船舶操縦士免許とは?

ボート・ヨット

こんにちは!ちゃんこです。

ボートやヨット、水上オートバイを運転するにあたり、必須なのが「小型船舶操縦士免許」。
現在コロナ禍のアウトドアブームで、免許の取得者が増加しているのです。

小型船舶操縦士試験機関の一般財団法人日本海洋レジャー安全・振興協会の統計によると、以下のとおり合格者が年々増加していることが分かります。

引用元:一般財団法人日本海洋レジャー安全・振興協会 統計資料

2020年度からめちゃめちゃ増えてますね。
取得者が増えた理由には、コロナの給付金支給により、お金の余裕と時間の余裕ができたことも影響しているようです。

そんな今注目の小型船舶免許について、簡単にまとめてみました。

小型船舶操縦士免許とは?

小型船舶操縦士免許とは、その名のとおり「小型船舶」を操縦するための免許のこと。

ここで言う「小型船舶」とは、総トン数20トン未満の船のことですが、以下の条件を満たした20トン以上の船でも小型船舶になります。

  • 一人で操縦を行う構造であるもの
  • 長さが24m未満であるもの
  • スポーツ又はレクリエーションのみに用いられるもの(漁船や旅客船等の業務に用いられないもの)

つまりこんな感じのゴージャスなボートも、プライベートで乗るなら小型船舶操縦士免許で運転できちゃいます。

AZIMUT Flybridge 72(引用元:AZIMUT YACHTS Japan

上記よりも大きい船舶を操縦するには、「海技士免許」が必要です。これには実際に大きい船舶に乗った経歴が必要になるので、専門の学校に行くか、大型船に乗る会社に就職する必要があります。

ちなみに、小型船舶操縦士免許は「公的身分証明書」なので、自動車運転免許証のように身分証明に使えます!

小型船舶操縦士免許の種類

引用元:国土交通省

小型船舶操縦士免許は4種類に分けられます。

1.一級
2.二級
3.二級(湖川小出力限定)
4.特殊(水上オートバイ)

それぞれ操縦できる範囲や船舶の大きさが違うので、自分の目的に合った免許を取得しましょう。

一級小型船舶操縦士

操縦できる範囲操縦できる船舶の大きさ
無制限※総トン数20トン未満のボート
または、用途がスポーツやレクリエーションに限定された
長さ24m未満のボート

ボート免許のトップクラスです。一級を取得すれば、ヨット(帆船)で世界一周もできます。

※操縦できる範囲について、免許での制限はありませんが、乗船する船舶の航行区域が「どこまで行ってもOK」という許可が下りていないといけません。 また、ヨット(帆船)の場合は一人でもOKですが、ボート(汽船)の場合は海岸から100海里(約185Km)よりも遠い海を航行する場合は、六級海技士(機関)以上の資格を持つ人が一緒に乗船しないといけません。


それと、一級の免許では水上オートバイは操縦できません
水上バイクも運転したい場合は、後述する「特殊小型船舶操縦士免許」を取得する必要があります。

二級小型船舶操縦士

操縦できる範囲操縦できる船舶の大きさ
湖や川、湾
海岸から5海里(約9Km)までの海域
総トン数20トン未満のボート
または、用途がスポーツやレクリエーションに限定された
長さ24m未満のボート

一級と同じ大きさの船舶を操縦できますが、操船できる範囲が限られています。
陸から近い場所で、釣りやクルージングをする分には問題ありません。

こちらの免許も、水上オートバイは操縦できません

二級小型船舶操縦士(湖川小出力限定)

操縦できる範囲操縦できる船舶の大きさ
湖や川
一部の海域※
総トン数5トン未満で
かつエンジンの出力が15キロワット(約20馬力)未満の船

操縦できる範囲が湖や川などに限定された免許です。操縦できる船舶も小出力なので、自宅周辺に湖や範囲内の海域があればこちらの免許で十分かもしれません。

※一部の海域とは…法律で定められた海域です。主に陸に囲まれた海域で、全国に11か所あります。(詳しくはこちらをご覧ください。)

特殊小型船舶操縦士(水上オートバイ)

操縦できる範囲操縦できる船舶の大きさ
湖岸や海岸から2海里(約3.7Km)水上オートバイのみ

水上オートバイのみ操縦できる免許です。ボートは操縦できません

どうやって取得するの?

船舶免許の取得方法は、主に3通りあります。

1.免許スクールに通って取得
2.登録小型船舶教習所で取得
3.独学で取得

免許スクールに通って取得

免許スクールで学科講習・実技講習を受講し、国家試験を受験する方法です。 (例:ヤマハボート免許教室など)

免許スクールは試験合格に向けて独自の内容で講習を行います。講習日程や費用は各スクールによって違いがありますが、次に説明する登録小型船舶教習所より、船舶免許取得までの日数や費用が少なくなる場合が多いようです。

登録小型船舶教習所で取得

国土交通省に登録されている小型船舶教習所に入校し、免許を取得する方法です。

教習所は講習時間が定められており、最後に学科及び実技修了試験を受験し合格すれば国家試験の学科と実技が免除されます。病院で身体検査証明書を用意すれば免許を発行できます。

まあ国家試験免除といっても、学科及び実技修了試験の内容は国家試験と全く同じなので、結局は受けていることになるんですけどね。

身体検査証明書は、内科に行けば発行してもらえます。初めて行く病院の場合は、発行してもらえるか事前に確認しておくと確実です。

身体検査証明書

登録小型船舶教習所一覧はこちら

独学で取得

免許スクールや登録小型船舶教習所に通わず独学で勉強し、国家試験を受験する方法です。

学科については独学でも勉強可能ですが、実技はボートや講師など指導を受ける環境を準備することをおすすめします!実際に操船してみないと感覚がつかめないし、どこに何があるのかもわかりませんからね。

免許取得がゴールではない!

操船するわたしと横浜ベイブリッジ

さあ、やっとこさ操縦免許を取得しても油断は禁物です!

一見穏やかに見える海も、急な雨風で突然荒々しくなるのです。航海スケジュールはもちろん、船の出港前点検、気象状況の事前チェックは必ず行いましょう!

また、ライフジャケットは乗船者全員に着用義務がありますので、必ず着用してくださいね。着用していないと、クルージング中に海上保安庁に注意されます。

免許取得後も、船長の役割と責任を忘れずに、時間と気持ちにゆとりをもって、海遊びを全力で楽しんでください!

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